たろうスイッチ

自閉症で言葉を話せない支援級1年生たろうの成長記録

自閉症たろう、文字コミュニケーションの発達

自閉症で言葉を話せない支援級1年生のたろうの

言語発達段階は2語分、3語分あたり。

たろう「おんがく」「さん」

母「音楽が3時間目にあったんだね」

たろう「うん」

母「楽しかった?」

たろう「うん」

こんな感じの会話である

※右図:LITALICOさんHPより引用

 

綺麗な文章で話すことも主語述語や助詞を使って話すこともできない。

 

ところが、先週驚くべきことがおきた!

 

小学校で毎日一言日記を書くのだが、

たろうは書けないので今まで先生の下書きをなぞっていた。

が、なんと先週から下書きなしで書いているではないか。

「ひるやすみえほんをよんだ」

別件の際に先生に聞いたところ

「書く内容も自分で考えてほとんど補助なしで書いていますよ」とのこと。

え?!

文章で会話できないたろうが文字だと文章作れるの??

たろう本人に

「自分で書いているの?」

と聞いたら、嬉しそうにうなづいてくれた。

 

そして、放デイでの出来事。

その日は来月やりたいことをみんなで話し合う日だった。

たろう、話し合いに参加できるのかなと思っていたら

放デイの先生の報告で

「自分がやりたいことを紙に書いて伝えてくれました」とあった。

たろうに

母「紙になんて書いたの?」

ときいたら

たろう「ハンバーグ(を作りたい)」

と書いたとのこと。

いつの間にか文字で色々と伝えられるようになってきている。

 

ちょうど発達外来の半年ぶりの受診があり、

小児発達の先生に報告したところ

先生「言葉での表出はまだなかなか難しい部分もあるけれど、文章を作る力は頭の中にもうすでにあるし育ってますね。こっちが言っていることもぜんぶ理解しています!」

先生「そもそも発語自体が遅かったのでまだうまく発語できないところもあるのでしょう。構音の問題(発音が不明瞭であること)も本人が話す妨げになっているかもしれません。」

先生「本人が生活しやすくなるという観点でST(言語聴覚士)の支援を受けてみますか?」

 

やったー!!

STの支援は以前から受けたいと思っていたが

たろうの発達段階が進んでいないとあまり意味がない、と言われていた。

構音の問題より、コミュニケーションや言語理解が先とのことだった。

今回前提部分がある程度クリアになって

ようやくSTを受けられる!

ここからの道のりは長い(なかなか予約が取れないらしい)のだが、

まずは一歩前進!!

小学生男子、週末上履き問題

自閉症で言葉を話せない支援級1年生のたろうの成長日記

 

新しく始めた仕事が忙しくなり、なかなかブログ更新が出来なかった今日この頃。

音楽会のこととか、最近のたろうの成長のこと、

STを受けることになりそうだとか、

色々書きたい題材はあったものの

そんなことは吹っ飛んでしまった週末の上履き問題!!

 

小学生男子の上履きはなぜあんなに汚いのか?!

SNSを見ているとウチの子だけではない様子)

毎週真っ黒になった上履きを母が普通に洗っても落ちず、

洗う→漂白を2回かける→洗う

をして、まだマシ(薄い灰色)になったものを月曜日に持たせて

金曜になるとまた同じ真っ黒状態の上履きを見る。

デジャヴか!!

 

一体何をしたらあんなに黒くなるのか。

校庭を上履きで走り回ってるん?

上履きって室内で履くものちゃうん?

本当に謎。誰か教えて!

 

そもそもなんで上履きは白なん?

汚れが全く落ちない。毎週イライラ💢

黒、せめてグレーではあかんの??

黒だったらカッコよくて男の子に人気になりそうなのに!

入学案内で上履きは白指定とは記載がなかったから

メーカーさんが黒色上履き作ってくれたら白より500円高くても買うのに!!

小学生男子ママは絶対買うと思う!

 

半袖の体操着も同じく。

なんで白なん?

泥汚れや絵の具、色水汚れが落ちなくて

何回も漂白するハメに。

黒にしてくれ。。。(切実)

汚れるからってわざわざ体操服に着替えて作業させてくれているようだが

その日は黒くて安い服着させるから私服でやらせてくれ

ってほんと思う。

白い服で色水やるな!!

(学校にクレーム言いそうになった)

モンペになるから言わなかったけど。

 

 

自閉症たろう、普通級の子への学校対応

自閉症で言葉を話せない支援級1年生のたろうが通う小学校は

助け合いの心を大事にしている。

そのため、支援級の子も比較的普通級に混ざって

インクルーシブに一緒に活動することが多い。

全校生徒数が多く、支援級在籍の子も必然的に多くなることから

支援級の子が普通級と支援級を行き来することは他の生徒にとっても

日常的に目にする光景であり、

学校はイジメ対策や、普通級の子の支援級理解にも力を入れている印象である。

たろうが4月に入学してから

たろうのクラスではたろうに関わる2つの出来事があった。

 

1つ目は1学期に起きたこと。

たろうは上手く話せないため、

母音とイントネーションで伝えたり、

声の抑揚でコミュニケーションを取ることがある。

それをみて、普通級の子がたろうの話し方の真似をし始めたのだ。

(このこと自体は保育園の頃からもあったし、子どもであれば

普通と違う珍しいものに関して悪気なく真似することはあるものだと思っており、

母は気にしてはいない)

 

担任の先生が「誰でも得意なこと、苦手なことはあります。

苦手なことをそうやってからかうのはよくありません」と

クラス全体に向けて発信をしたという報告を後日受けた。

個人のことをクラス全体の前で叱られてしまったその子は可哀想だなと思うが、

しっかりと小さいうちからイジメの芽を生み出さないという教育を

されているのだなと関心した。

 

2つ目は2学期になり、最近起きたこと。

プリントを前の席から受け取り、後ろの席に回すというよくある

学校での動作に関して。

たろうがぼーっとしていたのか、聞いていなかったのか

後ろの子にプリントを回さなかったらしい。

気付いた隣のA子ちゃんが、

たろうの代わりに後ろのB男くんにプリントを渡そうとしたが、

B男くんもたまたま席についていなかったらしく、

A子ちゃんは気を利かせて、

たろうの後ろの後ろの子(C君)にプリントを配ってくれたらしい。

B男くんが戻ってきてA子ちゃんに一言

障がい者じゃないんだから、自分でできるよ!!」

と発言したらしい。

 

それを聞いたサポートの先生がB男くんの言い方を注意し、

このこともクラス全体で担任の先生が話をすることになったという。

そしてB男くんのご家庭にお電話もされたという。

 

たろう本人は、おそらく自分が「障がい者」という認識はない。

家で親が本人に話すこともない。

だから、B男くんの発言に傷ついてはいないと思う。

 

学校はしっかり対応してくれたと思う。

ただ、B男くん、および保護者の方がどう思ったんだろうか。

単純に「言い方悪かったな」と思ったのか、

「みんなの前で怒られた、それくらいで騒がれた。迷惑かかっているのは事実なのに」

って逆恨みすることもあるんじゃないかなってちょっと不安になる母。

 

障がいをもつ子の親になっても、

インクルーシブの理想的な姿、あり方について

まだまだわからないことが多い。

 

インクルーシブに関して、とある先輩ママさんのお話。

学校の音楽発表会での出来事。

演奏でタイミングに合わせて楽器をならせなかったDちゃん。

先生が目の前で手で合図をして、その合図を元にしてDちゃんは楽器を叩いたそう。

Dちゃんママは、本来はこれはインクルーシブだと思わない、という。

普通の子と同じようにできるように無理くり支援するのではなく、

障がいを持つ子がその子らしくいられる環境を作ることがインクルーシブだと。

 

私はDちゃんの発表会の様子を見ていないから、全容はわからない。

話を聞く限りでは先生の支援の仕方は必ずしも間違っていないとは思う。

ただ、Dちゃんが無理やり苦手なことをやらされているような環境

だったのかもしれない。

そしてその姿を見て違和感があったのかもしれない。

 

支援を必要とする子が、どこまでいわゆる普通とされる子に合わせるべきなのか。

とても難しい問題だと思う。

日本と海外でも考え方が違っていることを思うと、

必ずしも、日本のようにみんなが同じことを同じようにできなくても

本来いいのではないかなと

たろうの母になって思ったりする。

まぁ、他と違うといっても迷惑をかけない程度にではあるのだけれど💦

 

Dちゃんママが言っていたのは下の図のように、

見えるための台を用意するのではなく、

そもそもハンディーキャップが生まれにくい環境を準備してほしい、

ってことなのではないかなと思った。

全てにおいて環境を準備するのは不可能だとは思うのだが、

今後たろうの親として考えたい問題ではある。

※放デイサービスTEENSさんのHPより引用

発語ゆっくりたろう、ありがとうハグをしてくれた話

自閉症で言葉が話せない支援級1年生のたろうは

ラーメンが大好物だ🍜

 

お休みの日に、袋ラーメンをつくった。

たろう「ママ、ありがとう」

と言ってくれて

その後両手を出してきて母にハグ❤

なんて可愛いんだろう。

以前は

「あ、あ・・・あ り が  と  う」

という感じでぎこちない発語だったのに

スムーズにありがとうが言えるようになった。

母感激✨️

 

ありがとう上手になったね!というと、

「放デイ(でありがとうを練習した)」というたろうに

放デイの先生が教えてくれたのかな、と母は思っていたのだが、

最近判明したことは、国語の教科書に

「ありがとう」の詩が載っていて

音読の宿題で何回も「ありがとう」を言う練習をしていたということ。

国語の教科書、ありがとう!!

おかげで息子がありがとうをスムーズに、

かつ母以外の第三者にもしっかり伝わるように言えるようになりました✨️

 

小学校の入学の頃の目標として、

「ありがとう」と「ごめんなさい」

をしっかり言える子になってほしいと思っていた。

「ごめんなさい」はまだ促されないと上手く言えない部分もあるが、

「ありがとう」をマスターしてくれたことをとても嬉しく思う。

自閉症たろう、最近の問題行動

自閉症で言葉を話せない支援級1年生のたろう

近頃学校(特に普通級での活動)で問題行動を起こしている。

立たなければならないところでいつまでも座っていたり、

教室内をウロウロしたり、

先生がピアノを弾いているところまで出ていってピアノを押してしまったり。

 

保育園の頃は、先生の話を聞いていないことは多々あっても

うろついたり、勝手にピアノを触ったりしなかったのに、

と思うと、たろうの中で何かが起きているのかもしれない。

 

そこで母はたろうとじっくり話をしてみることにした。

母「先生の話を聞かずにウロウロしたりしているんだって?」

ニヤリとするたろう。

母「先生の話がつまらないから?」「先生の話が分からない?」「やりたくない?」

どれもイエスのようだ。

母「じゃあ、小学校に行くのやめちゃう?」

エスっていうかな、とドキドキしていたら

たろう「しょうがっこう、いく!」

とそこは力強く主張!

母「小学校いきたいなら、ちゃんと先生の話聞かないとダメだよ。

つまらなくてもウロウロ出歩いたり、先生のピアノを押したりしたらダメだよ。

先生もお友達もみんな困っているよ。やめてって言っているよ。

どうしても話がつまらなかったり、分からなかったら聞かなくてもいいから

その場にいること。そして先生やお友達が困らないように努力をしないといけないよ」

たろうは分かった、という返事はした。

 

夜に夫が帰宅して報告すると

夫もお風呂でたろうと話をしたようだ。

母とはまた違った角度で、

「小学校に行きたいならルールを守らないといけない」ということを

例を出しながら伝えていた。

 

やってはいけないこと、ということは理解できたように思うが、

それと行動とは別なので

たろうの行動が変わるかどうかまだ分からない。

そもそも、たろうなりに我慢した結果、ウロウロしてしまっているのかもしれないし、

最近音楽発表会の練習などもあり、集団行動を強制されるシーンが増えており

たろうのストレスが溜まっているのかもしれない。

 

先生の連絡帳では”本当に困っています”感が伝わってきているし、

たろうにあまり強く言い過ぎることでストレスを抱えてほしくないし、

母が学校からの報告を上手く自分で消化して、たろうと接しないといけないので

母もストレスが溜まる。

こういうときは考えるけど、考えすぎないに限る。

障害児の親はメンタル強くないとやっていけないな、と思うし

先輩ママ・パパさんはみんな明るくて強いので

こういうことの積み重ねで鍛えられていくのだろうな、としみじみ思うのであった。

自閉症たろうのきょうだい児じろうの話

自閉症で言葉を話せない支援級1年生のたろうには

2歳年下のきょうだい児、じろうがいる。

じろうは1歳の頃から外出用コートをたろうに渡したりと面倒を見始め、

たろうが泣いているときに言葉が達者なじろうは何があったか母に教えてくれたり、

Switchゲームの開始終了操作をたろうのためにやってあげたり、

別の大人にたろうが言いたいことを代弁してあげたり、

大型遊具で親が中に入れないときにちゃんと列に並べるようにみていてくれたり、

なかなかに頼もしい存在である。

 

たろうが話せないことや、苦手なことがあることを

自然と理解しており、詳しくは知らないものの受け入れてくれている。

じろうが3歳くらいのとき、母には言葉で話しかけていたが、

たろうには言葉ではなく、非言語でコミュニケーションをとっており

相手によってコミュニケーション方法を使い分けていたことにはびっくりした。

空気が読めて器用な子である。

 

とはいえ、だんだんとじろうもできることが増えていって、

一時は兄をバカにするような発言もあった。

母「誰にでも得意不得意はある。じろうも○○についてできていないよ。

たろうはできているよ。そうやって相手が苦手なこと、できないことを

言うのはとってもカッコ悪いよ。そういうじろうはママ好きじゃないな」

と人の不得意なところについていうのは良くない、カッコ悪いということを

教えてきて、そこからはそういった発言もしなくなった。

 

最近は、兄たろうの影響かもともとのじろうの性格かはわからないが

異様な完璧主義、1番になりたい気持ちが強い、失敗することを恐れる

という性格に育ってしまった。

 

たろうはできないことが多かったため、少しのことでも親は非常に褒めた。

じろうはたろうができないことも簡単にできてしまうため、

たろうほどには褒められなかったかもしれない。

じろうは、たろうよりできるところを親に見せて褒められたい

という気持ちが強くあった。

負けず嫌い、1番になりたい気持ちはここからかもしれない。

1番になりたい、兄を越えたいという思いは次男であればあることだと思うが、

(父母ともに次男次女なので気持ちはよく分かる)

失敗したくない気持ちが強すぎる、これは問題だと思った。

 

ゲームであってもまずやってみたらいいのに

じろう「失敗するかもしれないからママやって」という。

失敗してもマリオが1人減るだけである。

じろうの中で、失敗=してはいけないこと、になっていた。

ゲームでもタブレット学習でも失敗すると大きな声をあげて癇癪を起こす。

そして(失敗したところから進めたらいいのに)

リセットを押して最初から全部やり直す。

少しの失敗も自分の中で許せない、完璧主義。

 

そこで母は「ナイスチャレンジ!!」という言葉をじろうに伝えた。

「失敗はしてもいいことなんだよ。みんな失敗してうまくなるんだから。

失敗はむしろ頑張っている証拠なんだよ。

やってみて、上手くいかなかったら『ナイスチャレンジ!』っていうんだよ」

 

ナイスチャレンジ!はじろうに響いたらしく、

この言葉のおかげで失敗しても癇癪を起こすことは減ってきて

じろうが失敗しても、母「ナイスチャレンジ!」

母が失敗しても、じろう「ナイスチャレンジ!」

と言うことで、気持ちを安定させることができるようになった。

※母がゲームに失敗しても怒られなくなった

 

未だに、タブレット学習の問題を1つでも間違えると

プログラムの一番最初に戻ってやり直し、

1つも間違えずにできるまでやりきるという完璧主義なところは変わっていないが

以前よりは失敗を自分の中で受け入れることが

できるようになってきたのではないかと思う。

 

マイペースで周りを気にしないたろう

完璧主義で1番になりたいじろう

たろうはじろうが大好き。弟を溺愛している。

じろうもたろうに好かれていることがまんざらでもない。

 

喧嘩も良くするが、一緒に遊ぶことも多い。

よく一緒にテレビを見てケラケラ笑っている。

きょうだい児として苦労することも今後あると思うけれど

これからも兄弟仲良くいてほしい。

自閉症たろう、療育手帳更新

自閉症で言葉を話せない支援級1年生のたろう、

先日療育手帳の更新に行ってきた。

 

約1年ぶり(就学前ぶり)の発達検査。

前回は母と一緒に検査室に入ったが、

今回は大きくなっていることもあり、たろうだけで検査室へ。

結果、全体的な成長は見られるものの、

発語が難しいことから判定は変わらずB1(中度知的障害)。

前回との点数比較をしたいのだが、非公開とのことで教えてもらえず・・。

 

大きく視覚的な記憶力とコミュニケーション力に分野が分かれるそうで

視覚的な記憶力は点数が高かったらしい。

これはお手本を元に同じように積み木を積み上げたり、

絵カードをめくってどこにあったか当てるようなテスト。

 

コミュニケーションは言語理解はほぼできているが

発語が難しい(不明瞭で聞き取れない)ため、点数が低かったとのこと。

まぁこれは分かっていたことなので仕方ない。

 

知り合いの同じく中度知的障害判定の子が

言葉を話すようになったら軽度知的障害に変更になった、

という話を聞いたので、話せる話せないは発達障害のテストにおいて

重要なポイントとなるようだ。

このテストは本人が答えが分かっていても

言葉で(発語で)回答しないと点数にならないことを知っている。

回答が分からない子も分かっているが言葉で答えられない子も同じ0点である。

たろうの場合は発達検査においても、小学校での勉強においても

この点でかなり損をしている(分かっていても分からないと判断されがち)。

とはいえまぁ、彼の実力はやる気によってかなり左右されるので

母でさえ、どのくらい理解しているのかわからないのだけど・・・。

 

2年前の前回判定と比べて、先生「座って」という指示に対して

「はい!」と元気よく返事をして座れていたことや

30~40分のテストを集中して続けられたことは成長として評価されていた。

 

ひとまず、療育手帳の更新は無事終わった。

今度は今月末にある病院受診(発達外来)で、

STのサポートを受けるかどうか(受けられるかどうか)

という判断を小児科の先生にしてもらうことになっており、

こちらのほうがたろうの成長に大きく関わることなので母は重要視している。